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未解明の体験談/第三話「手招きするモノ」
2007 / 09 / 14 ( Fri )
第三話「手招きするモノ」

あれは、とある日の日曜日のことだった。
その頃、私は小学校四年生の夏休みの真っ最中であった。
その日の昼ご飯は母親が食事の支度をすると言って、買い物に行き、私1人で留守番をしていることになった。

1人で留守番をして待っていると、昼ご飯前ということもあって、お腹も減ってイライラして、つまらなくなって、部屋でごろんと横になってじっとしていた。
何となくテレビでも見ようと思って、テレビの主電源を押そうと起き上がると、何だか横から見られているような気がした。
ちらっと右を見ても誰もいない。左を見ても、やっぱり何にもいない。
気のせいだなあと思って、テレビのスイッチを入れて、テレビを見ていた。

それでも、やっぱりどこからか誰かに覗かれている気がしていたため、テレビを見ていてもつまらなかったし、落ち着けなかった。
だから、テレビを消して、爪でも切って気分を変えようと思って化粧台に向かった。
化粧台には一枚の鏡がついている。大きさは縦が一メートル、横が五十センチぐらいのもので、当時の私が一メートルぐらい離れて立てば、全身がはっきりと映し出される、それぐらいの大きさの鏡だった。
何故かはわからなかったが化粧台に近付けば近付くほどに見られている感じが強くなっていったが、当然の如く、何にも見えなかったので気のせいだと思いこみ、化粧台の引き出しを開けて、爪切りを探した。

爪切りを見つけ終わった後、ふっと顔を上げて鏡を見ると、一瞬何かが見えたような気がした。私の姿以外の何かが。
好奇心が私を駆り立て、今度は見えたと思った部分をじっくりと眺めた。
すると、そこに映っていたのは、まずあり得ないモノだった。
家の化粧台が置いてある所は、鏡を真正面から見ると、丁度真後ろには窓が見えるようになっている。透明のガラス窓で外がはっきりと見えるタイプの窓がくっついている。そのガラス窓の向こう側に人が立っていた。

ちなみに、この部屋は2階である。宙に浮いているか、竹馬にでも乗っていなければ、そこから人が見えるわけもない。
その浮いているような人は女性のように見えた。顔のぞうけいは覚えていないが、笑っているような顔だった。その微笑みには、暖かさなど欠片も感じられずどちらかというと、背筋に寒気を覚えるものだった。
髪の毛は長く、桃色っぽい色をしたワンピースを着ていた。その時の私と、その女性との距離は5~6メートルだった。鏡から窓までの距離っていうことで、後になってから計ってみただけのことである。

その女性は、最初見ている時は両腕をだらんと下げていたのだが、私が鏡越しに見ていることに気が付いたのか、突然片手をすっと上げて、こちらに手招きをし始めた。途中で鏡から目を離して後ろを振り向こうと思ったのだが、怖くて身動きが取れず、鏡越しに見ているだけだった。
しばらくすると、その女性は手招きをしながら、私の方にすーっと向かってきた。本当にすーっと向かってきたのだ。足を全く動かさずに地面を滑るようにして近付いてきたわけだ。
段々と距離が縮まって、自分のすぐ真後ろまで来て、ぶつかると思った瞬間、その姿はかき消えた。私の身体に入られてしまったのか、後ろで消失したのかは定かではなかったが、とにかく、いなくなっていた。

よくある怪談のように、後ろを振り向いたら後ろにいて、ぎゃーって感じになるのは嫌だなあと思いつつ、両手を後ろに回して、何にもいないことを確認してからゆっくりと後ろを向いた。当然、何にもいなかった。その後にも何も起きることもなく、ただ時間だけが過ぎていった。しばらくして母親が買い物から帰ってきた。
先程起きたことを母親に話してみたのだが、全く相手にされることもなく、「今日は暑かったから、そういうものも見えるんじゃない」ってあしらわれた。
その出来事があってから、しばらくの間は、鏡を見ることが出来なくなった。

しかし、今更だが、不思議なことは、あのとき、どうして手招きしながら女性が近付いてきたのかが謎のままである。普通、手招きする側は、相手が近付いてくるまで、待っているのが当たり前のスタイルなんだから。

眠り猫 wrote.
16:17:08 | 未解明の体験談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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