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未解明の体験談/第七話「のぞきみるモノ」
2007 / 09 / 14 ( Fri )
第七話「のぞきみるモノ」

中学校の頃、家族と友人で旅行に出かけた時の話。
その旅行は1泊2日で、10人ほどで楽に泊まれるコテージを借りた。それなりに山の奥の方で静かな所だった。
そこで、昼間はテニスをしたり、夜にはバーベキューなどをしていた。
バーベキュー後には、花火もする予定だったのだが、親が疲れて眠ってしまったので、それは無しということになった。
その後は、各人自由に行動ってことで、夜も遅いのでコテージ内で騒ぐかに思いきや、友人は勝手にノートPCを開いて、ゲームを始める。弟は弟でわざわざ家からゲームの機械とソフトを持ってきて、テレビを占領してゲームを始める。私は、特にすることもなく、ノートとペンを取り出して、お話を書き始める。

そんなこんなで、夜も更けていき、時計を見ると、既に11時を過ぎていた。そろそろ寝るようにと、全員に言って、寝室に向かわせたとき、何故か、寝室に入りたくないという気持ちに襲われた。その寝室に入ると、何かに見つめられているような圧迫感に襲われたのだ。
だが、慣れない所で寝ることで感じる違和感に過ぎないと自分に言い聞かせて、寝間着に着替えた。
ふと部屋の窓から見える景色を見ると、そこは真っ暗闇が広がるだけで何も見えなかった。カーテンを閉めて、ベッドに潜り込んで、部屋の灯りを消した。

朝になり、朝日がカーテンの隙間から射し込んで、目を覚ました私は、枕元の時計を見て、まだ朝の5時であることがわかり、カーテンをしっかりと閉め直して、もう一度寝ようと思い、立ち上がり、カーテンに手を掛けた。その時、カーテンの隙間から外の景色が少しだけ見えた。
その景色は木々が生えているわけでもなく、草があるわけでもなく、一つの顔が見えた。別に窓ガラスに反射した私の顔というわけではなかった。窓の向こうに見える木々の間から、見知らぬ男が顔をのぞかせているのだ。
カーテンの小さな隙間から見えているだけで、こちらが、外を見ていることなど外からは、そうそうわかるはずもないのに、何故か、その男は私に目を合わせてにらみつけていた。私は、ただ相手のことを見つめ返して、じっとしていた。

しばらくして、私はあることに気が付いた。その男の顔は、はっきりと見えるのに他の部分がよく見えなかった。胴は多少見えるものの、手や足は全く見えなかった。まるで、頭と胴だけで宙に浮かんでいるようにも見えた。
それが一体どういう存在であるのかは、すぐにわかったが、私の身体はそのとき動かなかった。視線を反らすことも何も出来ずに立ちつくしていた。
すると、後ろから声がかかった。「まだ早いんだから、カーテン閉めてよ」
友人に声をかけられた瞬間、身体の自由が戻り、すぐにカーテンをしっかりと閉めて、もう一度ベッドに潜り込んだ。
友人に声をかけられてカーテンを閉める時には、男の姿も消えて、見られている感じも消えていた。

そして、私はその後に男の姿を見ることもなく、家路についた。
後になって友人にあのときのことを聞くと、ただ単に私がカーテンに手をかけたまま呆けたように外を見つめているから、何かいるのかと思って後ろからのぞいたが、普通に景色が広がるだけで、男などどこにもいなかったということだった。
今でも、あの男の正体はわからないが、ただ、見える私に対して、何となく何かを伝えたかったのか、それとも存在を示したかっただけなのか、何もわからず終いである。

眠り猫 wrote.
16:49:04 | 未解明の体験談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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