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未解明の体験談/第十四話「人がものをなくすとき」
2007 / 09 / 14 ( Fri )
第十四話「人がものをなくすとき」

あなたは、ものをなくしたことはないだろうか。
一体何を言っているのかと、思うだろう。ものをなくしたことのない人なんているわけないだろうって。 まあ、そういう反応を示すのが普通だろう。
ものがなくなるとき、原因は必ずどこかにあるはずだ。本人がしまった場所を忘れてしまったためになくなること、他の者が隠すなりしてなくなること、本人が意識して使い込んでなくなること、それと、もう一つ、何の前触れもなく、忽然となくなること。そういった原因があるはずだ。そして、今回は、この忽然と消えることについてお話しよう。それ以外は、特に怪奇現象でもないので、この場で語る必要もないと思われる。

ものが忽然と姿を消すとき、それはいついかなるときでも起きる可能性を秘めている。
人が集中して何かに没頭しているとき、激しく動き回り活動しているとき、ぼーっとしているとき、どんなときであっても、それは起こる。しかも、それが原因でなくなったものは、必ずといっていいほどそのうち発見される。そして、発見される場所は、これも必ずと言っていいほど、不可解な場所から発見される。
例としては、毎日使う目覚まし時計がトイレの奥から発見されることもあった。台所の包丁が風呂桶から発見されることもあった。本を読み終わり、その本を机の上に置いておくと、いつのまにか部屋の隅に移動していることもあった。これらの現象は一体何が起こしているのか、今もって謎のままである。

まあ、敢えて仮説を立てるなら、空間に歪みが出来て、それに飲み込まれて別の場所に吐き出されたということも考えられる。
もしくは、某漫画のネタでは、そういうことは妖精の仕業だそうだ。その妖精は醜悪な顔で、人間に気付かれると襲いかかってくるというものだった。だから、そういうものを見てはいけないらしい。でも、妖精のやったことであったら妖精の姿を見ていても良いはずだ。なのに、未だに妖精など見たこともない。幽霊の類なら腐るほど見ているにも関わらずだ。よって、私的には妖精説はあり得ないと判断している。
それで、私は空間に突如出来た歪みであると思う。

そう私が思うのには訳がある。それは、それに近いものを見たことがあるからだ。
合わせ鏡という言葉を知っているだろうか。私は、それを一時期、毎日実行していた。
ただ合わせ鏡の間に私が収まっているのは気分が悪かったので、代わりに30センチの定規を置いて実験していた。そして、実行開始から数日経ったある朝のことだった。いつものように変わらず、鏡の間に定規はあった。今日も何も起きないかと思って見ていたときのことだった。一瞬、定規が陽炎のようにぼやけて見えたかと思うと、次の瞬間にはなくなっていた。
思わず目を疑い、幻かと思い、鏡の間に手を持って行って探ってみても定規はなかった。別に大切にしている定規というわけではなかったがこのまま放置しておく気にもなれなかったので、必死に探し回った。
すると、これも突然の現象ではあったが、私の後ろで何かが落下して床にカタカタと落ちる音がした。後ろを見ると、そこにあったのは、バラバラに切り刻まれた定規だった。切り口が非常に滑らかだった。人為的な力でこのように切ることが可能なのだろうか。仮に出来るとしても、わざわざ定規を切るのに、ここまでのことをするだろうか。
色んなことを考えてはみたが結論は出なかった。

もちろん、その後は合わせ鏡の実験を益々積極的に行ったが、何も起きることはなかった。他の定規を自分の力で壊してみたり、カッターで切ってみたりしたが、同じように切断することは出来なかった。
だから、あれは怪奇きわまる現象だったのだということで納得することにした。

合わせ鏡もやることがなくなった頃、あれは暑くもなく、寒くもない夜のことだった。夜中、何となく目が覚めてしまって、目をうっすらと開けると、目の前に床に置いておいた雑誌があった。
そのとき、雑誌の端の方がゆらゆらとして見えた。何となくぼやけて見えた。もちろん寝ぼけ眼だったのだろうと、言われれば否定のしようはない。しかし、次に見たものは、そんな言い訳など通じるはずもないものだった。そのゆらゆらして見える部分から、少しずつ消失していったのだ。まるで何かに少しずつ食べられていくかのように、無くなっていくのだ。
その雑誌は数十秒で完全に消えてしまった。文字通り消滅してしまったのだ。
そこまで見ていたら、完全に目が冴えてしまっていた。これは一体どういうことなのか。それから眠りに就くことも出来ずに朝を迎えた。

朝になると、その雑誌がなくなっていることに家族は気付くことになった。そして、私がその雑誌を勝手に処分したっていうことにされて、買いに行かされた。消えてしまったと言っても、誰も信じてくれなかった。逆に私が、そんなことを誰かに言われても、完全に信じることは出来なかっただろう。だから、これは仕方ないことだなあって思って諦めた。

まあ、ものがなくなるというのは、そういうことも起因しているのではないだろうかっていう、それだけの話。

眠り猫 wrote.
17:32:54 | 未解明の体験談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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